コロナ専門家有志の会 | COVID-PAGE
世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターの藤田卓仙です。 前回の記事では、日本で導入する「接触確認アプリ」の特徴についてお伝えしました。今回は、「プライバシー保護の仕組み」についてお伝えします。 ※ 内閣官房の新型コロナウイルス感染症対策テックチームでは、「接触確認アプリに関する有識者検討会合」を5月9日から開いており、私はそのメンバーでもあります。ただし、ここでの説明はあくまで個人の立場からのものであり、公式の見解ではありません。 日本型「接触確認アプリ」は、
はじめまして、世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターの藤田卓仙です。 5月25日、安倍首相が緊急事態宣言の解除を表明されたとき、新型コロナの「接触確認アプリ」の導入について触れられていました。 日本型の「接触確認アプリ」とは、どのようなものでしょうか? この記事では、「接触確認アプリ」について、諸外国の状況や、私も参加している政府の検討会※で議論してきた内容をお伝えします。 ※ 内閣官房の新型コロナウイルス感染症対策テックチームは、「接触確認アプリに関する有
専門家有志の会の齋藤です。5月25日に、総理大臣から、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を解除するという発表がありました。 ここまで感染拡大を抑制する事ができたのは、市民の皆さまの努力の賜物です。しかし、世の中から新型コロナウイルスが消え去ったわけではありません。いわゆる「第二波」への備えが欠かせません。外出自粛や施設の使用制限なども、経過をよく見ながら、段階的に解除していく必要があります。 では、緊急事態宣言の解除で何が変わるのでしょうか? (本
2020年5月21日に、一般社団法人日本新聞協会と一般社団法人日本民間放送連盟により「新型コロナウイルス感染症の差別・偏見問題に関する共同声明」が公表されました。この共同声明は、同年4月24日に4名の研究者から両団体に提出された要望書を受けて設置された「新型コロナウイルス感染症の差別・偏見を防ぐための合同ワーキンググループ」の議論を経てまとめられたものです。「新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会」は、このワーキングループの議論に加わる機会を与えていただきました。本
前回の記事では、「抗体」の意味と課題について、お伝えしました。今回は、「抗体保有率」の落とし穴、「抗体検査キット」の性能の課題をお伝えします。 国内の感染状況を確かめるための「抗体検査」 新型コロナは、感染していても、自覚症状のない人がたくさんいます。そのため、どのくらいの人が感染したのかを知ることが難しいのです。どの国でも、正確に把握していません。 そこで、「抗体検査」を用いて、「どのくらいの人が既に感染したか」を推測する調査が、海外や日本で始まっています。
最近よく耳にする「抗体」って、何でしょうか? 感染症の「抗体」を調べる意義とその課題についてお伝えします。 「抗体」とは? 「抗体」は、体内に入りこんだウイルスなどから体を守るために、体内で作られる物質のことです。一度感染すると、体内に「抗体」が長く残ることがあります。様々な感染症の調査で、過去に感染したかどうかを教えてくれるサインとしても、利用されています。 しかし、「新型コロナの抗体」を調べる標準的な手法はまだ確立されていません。 感染症の「抗体」を調べることは