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有志の会からのメッセージ

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2020年5月の記事一覧

#みんなで考えよう 専門家×報道機関  「正しく恐れ、人をいたわる」社会の実現に向けて(長文記事)

 2020年5月21日に、一般社団法人日本新聞協会と一般社団法人日本民間放送連盟により「新型コロナウイルス感染症の差別・偏見問題に関する共同声明」が公表されました。この共同声明は、同年4月24日に4名の研究者から両団体に提出された要望書を受けて設置された「新型コロナウイルス感染症の差別・偏見を防ぐための合同ワーキンググループ」の議論を経てまとめられたものです。「新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会」は、このワーキングループの議論に加わる機会を与えていただきました。本

新型コロナの感染状況の調査はどうなっているの?

前回の記事では、「抗体」の意味と課題について、お伝えしました。今回は、「抗体保有率」の落とし穴、「抗体検査キット」の性能の課題をお伝えします。 国内の感染状況を確かめるための「抗体検査」 新型コロナは、感染していても、自覚症状のない人がたくさんいます。そのため、どのくらいの人が感染したのかを知ることが難しいのです。どの国でも、正確に把握していません。 そこで、「抗体検査」を用いて、「どのくらいの人が既に感染したか」を推測する調査が、海外や日本で始まっています。

新型コロナの「抗体」を調べる意義とは?

最近よく耳にする「抗体」って、何でしょうか? 感染症の「抗体」を調べる意義とその課題についてお伝えします。 「抗体」とは? 「抗体」は、体内に入りこんだウイルスなどから体を守るために、体内で作られる物質のことです。一度感染すると、体内に「抗体」が長く残ることがあります。様々な感染症の調査で、過去に感染したかどうかを教えてくれるサインとしても、利用されています。 しかし、「新型コロナの抗体」を調べる標準的な手法はまだ確立されていません。 感染症の「抗体」を調べることは

国が承認した「抗原検査」ってどんなもの?

変更履歴:図表の更新、<注意:新型コロナの「診断」について>を追加(2020年5月14日 23:52) 2020年5月13日付で、国が検査会社1社の新型コロナ「抗原検査」を製造販売承認し、同日に保険適応されました。では、抗原検査は、どんなときに活躍するのでしょうか。この記事では、PCR検査との違いや、活用が期待される場面をお伝えします。 抗原検査とPCR検査はどう違うの? 参考1:厚生労働省 抗原検査の活用に関するガイドライン(5月13日付・自治体向け事務通知、別添

続・ペットと暮らすみなさんへ 動物と触れ合うときのコツ

ペットと暮らす上での新型コロナ対策のポイントをご案内した前回の記事に続き、この記事ではペットと触れ合うときのコツをお伝えします。 ペットと触れ合うときに気をつけたいことは? 人と人との新型コロナの感染予防には、接触を避けることが重要です。では、ペットと触れ合うときに注意すべきことは何でしょうか。ペットが感染するリスクをできるだけ下げるために、いま、わかっていることを紹介します。 <ペットが感染するリスクをできるだけ下げるために> ① まずは、自分(人)が、新型コロナの

ペットと暮らすみなさんへ

みなさんや、身の周りで、犬や猫などのペットと一緒に暮らしている方も多いのではないでしょうか。 現在は、動物と人との間での、新型コロナの感染については、まだ詳しいことがわかっていません。しかし、現時点で、ご家庭のペットとの接し方の参考になることをお伝えします。 この記事でお伝えすること ・新型コロナは、動物が感染を拡大させているわけではない​ ・動物から人へ感染した報告はないが、人から動物へ感染した例がある ・ペットと暮らす上で大切な「備え」2点  ① まずは、自分がし

皆さまへ「コロナ専門家有志の会」サイトの目的をあらためてお伝えします。

去る4/5にオープンした当サイト及びTwitterについて、おかげさまで多くの方にお読みいただいています。情報が届きご自身の行動変容につなげて下さっている方々に心より御礼申し上げます。一方で、全ての方に伝えたいことを正しく伝えることの難しさを実感しています。 ここであらためて「コロナ専門家有志の会」の情報発信の目的と、その考え方についてお伝えしたいと思います。 「コロナ専門家有志の会」の情報発信の目的と考え方日本が目指している目標は、新型コロナの重症者や死亡者を減らすこと