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ゴールデンウィークが明けたら、コロナとの戦いは終わるの?

専門家有志の会の和田耕治です。

2020年4月7日に政府が示した緊急事態措置の期間は、5月6日までとしています。しかし、残念ながら、この5月6日という日付を迎えたとしても、コロナとの戦いが終わるわけではありません。そのため、中長期的にこのウイルスとつきあうための心構えをもっていただくことが大切です。

この記事では、5月6日以降の見通しについて、現在考えられることをお伝えします。

世界の国々では、都市を封鎖し、外出に対して罰則を適用するほどの強い行動制限を行うことで、今回の流行を収束に向かわせている国や地域もあります。例えば、最初に強い行動制限を市民に求めた中国では、収束の兆しが見えてきたため、厳しい交通規制を2か月半ぶりに解除しました。

しかし、その中国でも、一定程度の行動制限は続いています。
長距離移動した到着地での14日間の健康観察、感染拡大のリスクが高い場所の閉鎖などは継続されています。そうしたこともあって、新たな感染拡大をコントロールできているようです。 

現在、我々は効果的な医薬品やワクチンを準備できていません。なので、再度の新型コロナの流行に備えて、私たちはいつでもウイルスから身を隠し、自分を守る対応が必要になります。

では、日本が現在の流行をいったん収束させたとして、どのような対応が継続しそうでしょうか。 

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まず、最も感染拡大のリスクが高い場には、引き続き「できるだけ行かない」ように求められる可能性があります。たとえば、「3密(密集・密閉・密接の重なるところ)」と呼ばれる場所です。こうした場を提供する事業者は、様々な工夫をするか、事業の形態を変えるかといったことの検討が今から必要です。

また、国内・国外の長距離の移動についても、当面は「できるだけ行かない」ように求められます。夏休みや冬休みの移動も、必要最低限にしなければならないかもしれません。 

海外から人が流入するようになると、再び、感染拡大のリスクは高まります。

感染拡大が確認されたら、流行のレベルに応じた行動制限を繰り返しながら、医療への負担を最小限にしつつ、ウイルスと共存する道を目指すことになるのではないでしょうか。 

中長期的に厳しい状況が続きますが、前向きに、新しい世界に慣れるための準備をしていきましょう。 

クラスター対策に関する詳しい情報は厚生労働省の新型コロナクラスター対策専門家( @ClusterJapan) へ。
感染拡大を防ぐために役立つ動画をはじめ、政府や自治体による助成金・支援金制度の詳しい情報は内閣官房「新型コロナウイルス感染症対策」のウェブサイト へ。