「人との接触」ってどうやって数えればいいの?
専門家有志の会の西浦です。
日本では、コロナの流行を収束に向かわせるために、社会全体で、人と人との接触を8割減らすことが必要です。
でも、自分の生活に置き換えたとき、「人と人との接触」の分量をどのように理解すればいいのか迷いますよね。
今回、この記事では、「1接触」の定義と数え方について解説します。
# 感染時に備えよう
# 戦う相手は人ではなくウイルス
# 3密回避と接触8割減と外出1回
実は、学問的にみても、「人と人との接触(社会的接触)」の定義は様々です。次第にコロナの特徴がわかってくるなかで、この状況に最適な定義をしなければなりませんでした。
そこで、今回のコロナの対策に限った新たな目安として、
「一人の人が相手と1m以内の距離で2〜3往復の会話をしたら、1接触と数える」
「一人の人が相手と握手をしたら、1接触と数える」
と考えてみることを提案します。
相手との距離については、ほとんどの飛沫が落下し、相手に届かない距離として1mの距離が必要です。徹底して相手に飛沫が届かないようにするには2mの距離が必要となります。
つまり、相手との距離が2m空いているか、近くであっても
「おはようございます」
「おはようございます」
だけだったら、「1接触」には数えません。
でも、相手との距離が1メートル以内で、2〜3往復以上の会話を続けていれば、「1接触」と数えます。
時間で区切ってみるという考え方もあります。時間にして30分以上となれば、これは「1接触」を超えてしまうと考えてみましょう。
また、仕事や友人関係で握手をするような身体的接触も「1接触」と数えます。握手以上の身体的接触は、「1接触」を超えるとお考えください。
世界各国でも試行錯誤しながら様々な説明を考案しています。この「1接触」の考え方も、急ごしらえで未熟ですが、参考になれば幸いです。
今日一日を締めくくる時間に、
「今日の私の接触数はいくつだったのかな?」
「誰と会ったのかな?」
を記録しておくと、感染者や濃厚接触者になったときの調査に対応するときに、役立ちます(こちらの記事の後半で「もし感染している可能性があった場合」について記述しています)。
人と人との接触を8割減らすことは、社会全体で目指すべき目標です。
しかし、医療や社会機能を維持する職業についている人たちなど、なかなか人との接触を減らせない場合もあります。私たちは、社会全体での8割接触削減に向け、お互いにカバーしあえるように協力していきましょう。
クラスター対策に関する詳しい情報は厚生労働省の新型コロナクラスター対策専門家( @ClusterJapan) へ。
感染拡大を防ぐために役立つ動画をはじめ、政府や自治体による助成金・支援金制度の詳しい情報は内閣官房「新型コロナウイルス感染症対策」のウェブサイト へ。